Team(社員紹介)
介護の当事者になる“前”から、そして当事者になった“後”もあなたによりそいたい

介護事業部 介護コンシェルジュ
長谷川 朋子 / 岩崎 円香 / 井上 智弘
Tomoko Hasegawa / Madoka Iwasaki / Tomohiro Inoue
2023年
「介護に困る前に相談できる窓口はほとんどない」。
介護コンシェルジュの井上さんは、前職の地域包括支援センター時代からずっとそう感じていたそうです。困ってからの相談窓口はたくさんあっても、困る前に相談できる窓口はほとんどない。もう少し手前で相談していたらというのは、地域包括支援センター時代に、ずっと感じていた。
電球が替えられない、お風呂掃除がつらくなってきた、お米の袋が持てない、布団から起き上がるのに苦労する、といった小さなサインの裏に、介護の入り口は隠れている。そこで、こんなことで相談していいんだ、と思ってもらえる隙間や谷間を埋めるサービスに出会ったそうです。 そんな想いをもったメンバーに話を伺いました。

長谷川:看護師として病院で働いたあと、出産を経て訪問看護へ移りました。その後、緊急通報システムの受信センターで10年ほど働きました。具合が悪くなったときに利用者さまが押す緊急通報ボタンの受信だけでなく、毎月の見守りのお電話や、健康相談、介護相談も担っていました。電話での相談という仕事をこれからも続けたいと思っていたときにHatch Healthcare株式会社(以下、ハッチヘルスケア)の求人に出会い、これは私がやりたい仕事だと強く感じて応募しました。
井上:私は地域包括支援センターの高齢者総合相談窓口で15年働いていました。自分のキャリアを見つめ直すにあたり、これまでの業務に近しい内容の求人を見つけたというのがきっかけです。当時、ちょうどサービスの立ち上げ期だったため、介護の新しいサービスに関わることができることに魅力を感じて入社を決めました。
岩崎:私は特別養護老人ホームと地域包括支援センターを経て入社し、いまは介護コンシェルジュチームのリーダーをしています。3人とも、出身の現場はバラバラなんですよね。
長谷川:お電話を受けて、介護に関するご相談に対応しています。一方的に情報をお伝えするのではなく、まず相談者さまと対話することから始めるようにしています。介護の問題は、制度の手続きだけの話ではないんです。ご自身のことや家庭の状況、いろいろな要因が複雑に絡み合った結果として起きている、だからまずは交通整理から、という感覚ですね。
井上:相談は電話とチャット、メールがあって、困っているご本人というよりご家族からのお電話が多いですね。なんとなく不安、という段階の方もいれば、すでにかなり困っている方もいらっしゃり、相談者さまの状況はさまざまです。
岩崎:漠然とした相談を、会話を通じて言語化するお手伝いをして、気づきにつなげる。複雑に絡み合った状況を紐解いて、何が課題なのか整理していく。会話からの情報を通じて、意思決定の支援をしていく。そこはチームが大切にしているプロセスです。また、私たちの特徴は、ご相談内容によっては一度持ち帰って、他の職種のメンバーと検討してから折り返しの回答をするところにあります。複数の専門職で検討できる環境は、大きな強みだと思います。
それから、相談のあとにはご相談内容をまとめたレポートを相談者さまにお渡ししています。あとから相談者さまが振り返ることができ、ご家族とも共有できる。次にご相談いただくときも、どの社員が対応しても前回からの続きとして受け止められる。継続して何度でも頼っていただけるサービスです。
岩崎:まず社内で使用しているイントラネットの確認からです。確認が必要なやりとりに目をとおしたら、受電準備を整えます。受電時は、相談者さまからのお話を伺い、検討して、折り返して、記録して、レポートを送るまでがワンセットです。受電一件あたりの時間は完結まで平均2〜3時間ほどです。
受電以外の時間は、各コンテンツのスクリプトやフローの見直しを行っています。相談者さまの声が集まったら、事業企画やプロダクト開発のチームに要望を出して、サービスに反映していきます。
井上:レポートを書くときは、みんなで集まって検討しています。社会福祉と医療系ではそもそも考え方が異なるため、さまざまな意見を融合できていると感じています。
長谷川:バックグラウンドも個性も違いますが、それぞれに得意とする分野があります。お互いに認め合って、高め合いながら成長していけるチームになっていると思います。
岩崎:やはり、対面か非対面か、です。現場では、実際にご自宅にうかがうことで、ご本人だけでなく家の様子からも情報を得ることができました。いまはお電話だけで必要なことはすべて聞き出さなければいけない。そこが大きな違いです。
長谷川:私の場合は二つあります。一つは、前職では日々の対応に追われ、1人の方に割く時間がなく、もどかしさを感じていたこと。ここでは、一件のご相談をとても大切にしていて、みんなで検討したり、こうすればよかったと振り返ったりする時間があります。一つひとつのケースに、丁寧に向き合えていると感じます。
もう一つは、民間の会社だということ。公的な介護保険や医療保険という国の枠組みのなかでは、できることがあらかじめ決まっています。もっとこうしたらいいのに、と思っても枠の外には出にくいのが実情です。しかし、ハッチヘルスケアでは、実現するしないにかかわらず、現場で得た気づきを積み重ねて、これからの介護に向けた新しい仕組みを生み出せる可能性があります。そこに面白さを感じています。
岩崎:現場では、予算の制約でどうしてもできないことがたくさんありました。人力で担うしかなかったことも、企業として仕組みにできるものがあるかもしれません。そういう可能性は持っていると思います。
井上:もちろん、民間企業である以上は事業として成り立たせる必要があって、どこまでやれるかという問題はあります。それでも、公的な制度だけではこぼれてしまうものを形にしていくことには、意義のあることだと思っています。

井上:一番は、社内コミュニケーションにPCを使うようになったことですね。前職では対面でのコミュニケーションが多かったので、環境の変化に最初はとまどいを感じました。今では、情報共有が容易になったり、コミュニケーションのハードルが下がったり、仕事がスムーズになったと感じています。

長谷川:相談後のアンケートで、「前向きな気持ちに変われました」といった言葉をいただけると、本当によかったなと思います。
岩崎:もやもやした気持ちで、うまく言葉にできないままお電話をくださった方が、会話を通じて状況を整理できて、もやもやの正体に気づくことは珍しくありません。相談者さまの不安がほどけていく、その瞬間にやりがいを感じます。
井上:私たちのところには、困った状況になってからお電話が来ることが多いんです。だからこそ、ありがとうございます、と言っていただけると、それが何よりの後押しになります。電話相談は一期一会のようなところもあるので、その一言がうれしいですね。
井上:対面なら、目も合うし、その場の雰囲気も読める。沈黙の意味も、表情から見えてきます。電話だと、どこまでお伝えしていいのか、どこまで伝わっているのかが見えにくいと感じます。声の調子でなんとなく感じ取れる方もいますが、見ればわかる、ができないもどかしさはあります。
長谷川:手元に情報がまったくない状態から始まるのも難しさです。相談者さまとは一期一会ですので、その場で必要なことを聞き取って、その方に合わせた話し方や言葉選びを考えていきます。情報は、多すぎても受け取りきれないし、少なすぎてもがっかりされてしまう。その案配が、とても難しいですね。だからこそ、複数のメンバーが集まって「この方にはこれとこれについて最優先でお伝えすべきだよね、お伝えする粒度はこのくらいかな」と検討したうえで、ご提案をするようにしています。
岩崎:実際にお顔を見てお話ができないぶん、声と会話だけで信頼関係を築いていきます。声で感情を読み、伝え、間を読む。その間がどんな意味を持つのかを推し量るのは、本当に難しいですね。
もう一つ、情報提供では、すでに関わっている現場の支援を邪魔しないようにする配慮が要ります。現場の支援があるなかで、支援方針は尊重したい。そこを考えながら相談対応をするのは、いつも気を遣うところです。
井上:私たちは公的機関とは立場が違うので、踏み込める範囲も変わってきます。地域包括支援センターだからこそ言えたことが、民間の立場では言いにくいこともある。その役割の違いをわきまえながら、何をどうお伝えするかを見極めるのが、難しさだと思います。ただ、民間だからこそ伝えられる情報もあると思うので、その点は今後も継続していきたいです。
長谷川:介護される方が主役になれることです。そして、介護する方の負担はとても大きいので、する側も幸せであってほしいと考えています。どちらかではなく、両方がハッピーになれるような介護を支えられるサービスになっていけたらと思います。
井上:理想とするサービスは、困りごとの手前でご相談いただける窓口です。これは地域包括支援センター時代から変わっていません。民間企業であるハッチヘルスケアだからこそ提供できるサービスだとも思っています。
岩崎:気分が沈んでしまうとき、孤独を感じたときに、寄りかかれる存在になりたいですね。判断に迷うような場面でも一緒にいられる伴走者のような存在でありたいと思っています。

岩崎:現場の支援者さまと直接つながれるようになりたいですね。そうすれば、交通整理ももっとうまくできると思います。それから、アドバンス・ケア・プランニングやエンディングノートのような、これからの意向や意思決定を支えるお手伝いです。ご本人の希望は、ご家族では聞き出しにくかったり、現場の支援者さまも、身近な存在だからこそ踏み込みにくいものであったりします。将来の意向を一緒に確認したり、エンディングノートを一緒に書き上げたり。ご本人にも、ご家族にも、支援者さまにとっても、意味のあることだと思います。
井上:少しでも対面でお話しできる機会を持てたらよいなと思います。たとえば企業の福利厚生のような形で、気軽な相談の場をつくれたらいいなと考えています。
長谷川:自分もいつか介護をする立場になるかもしれません。そのときに理想とするのは、自分を犠牲にするのではなく、やりたいことを続けながら介護していける形です。地域包括支援センターに相談すればいいと頭ではわかっていても、何をどう相談していいかわからない、気持ちがぐちゃぐちゃのまま、という方は多いです。そんなとき、こういうことを相談したいのかな、こう解決したらいいのかな、と一緒に考えて伴走するようなやさしい存在でありたいです。
井上:もっとこのサービスが広まっていけば、こんな小さなことで相談していいんだ、と思ってもらえるようになると思います。介護は、一つ解決しても、次から次へと出てくるもの。だからこそ、早い段階からつながっていられることに価値があります。費用の面でも、公的なサービスにつながるのがいちばん安心で安価なことも多いので、正直にお伝えしながら、相談そのもので信頼していただける窓口にしていきたいです。
長谷川:ご相談くださる方から「ケアマネジャーなど介護現場の支援者さまが忙しそうで遠慮してしまう」という声をよく聞きます。時間を気にせず、ご自身を主役にしてゆっくり話せること。それ自体が、貴重な価値だと思います。介護保険の枠だけで考えるのではなく、地域のサービスや自費の選択肢も含めて、その方の暮らしや願いに合わせた形を、一緒に考えていけたらいいなと思います。
岩崎:さまざまなバックグラウンドを持ったメンバーの強みを掛け合わせることで、一人では届かなかったところに手が届く。相談者さまの漠然とした不安にあらゆる角度からよりそう。そういうチームを、これからも育てていきたいです。